店主紹介

BAR BAR Standard
Owner Stylist:船本 邦浩 (Kunihiro Funamoto)


遠回りしたからこそ、
見つけた「居場所」。

1席だけの理容室に込めた、
不器用な私の「恩返し」。

「手荒れ」で一度は捨てた、
理容のハサミ。

私の理容師としての人生は、決して順風満帆ではありませんでした。
かつて修業していた頃、私は酷い「手荒れ」に悩まされていました。

夜も眠れないほどの痛みと痒み。
精神的にも追い詰められ、私は一度、
ハサミを置く決断をしました。

理容業界から逃げるように離れ、
飛び込んだのは「建設業界」でした。
全く畑違いの現場仕事。

しかし、そこで私の人生を変える大きな出会いがありました。

現場で学んだ
「助け合い」の温かさ。

建設現場の職人たちは、自分の仕事が終わるとすぐに仲間の手伝いに走るのです。

「終わったか? 手伝うぞ」。
そこには、損得勘定抜きで支え合う
「助け合い」の精神がありました。

手荒れで挫折し、自信を失っていた私にとって、その仲間たちの温かさは心に沁みました。

「やっぱり、人と関わる仕事がしたい」
「両親も理容師。心配かけた分、もう一度ハサミを握って親孝行がしたい」

そう決意し、私は再び大阪の地で、
理容師として復帰することを誓いました。

偶然と奇跡が重なった
「1席だけの城」。

独立を考えた際、田舎(鳥取)に帰るか大阪に残るか悩みました。
しかし、田舎の人口データを見て不安になり、大阪での勝負を決意。

そんな時、知人の知人を通じて
「今の店舗を譲りたい」という話が舞い込んできました。

駅からちょっと歩く、
少し分かりにくい路地裏ですが、
鍵を受け取り、中に入った瞬間、
「最初から最後まで一人で担当したい」
という私の理想を実現できる場所だと確信しました。

看板も目立たないこの場所で、
こうして皆様と出会えていることに、
不思議な「ご縁」を感じずにはいられません。

譲れない「黒い影」と、
隠せない「ネクラ」な私。

私は技術に対して、少し頑固かもしれません。

特に刈り上げ(フェード)において、頭の凹凸によってできる「黒い影」が許せないのです。

遠くから見た時のシルエットが美しくないと、気が済まない。
「前の店で失敗された」というお客様には、なぜそうなったのかを論理的に説明し、納得いくまで修正します。

雑な仕事だけは、絶対にしたくありません。

…と、仕事の話をすると堅苦しくなりますが、
私自身はいたって「ネクラ」でシャイな性格です(笑)。

見た目は少し強面に見られることもありますが、
中身は人見知りで、ガヤガヤした場所が苦手です。

だからこそ、お客様にも気を使わせない、
静かで落ち着ける空間を作りたい
と思いました。

オトナの「男の趣味」、
語り合いましょう。

口数は多くありませんが、
聞くことは大好きです。
そして、いわゆる「男の趣味」の話になると、
少年のように目を輝かせてしまうかもしれません。

愛車は旧車の「スカイラインジャパン」。
ラジコン、野球、アニメ……。

店内には、妻に「転売目的?」と疑われるほど(笑)、
趣味のラジコンやミニカーが並ぶこともあります。

ここは、仕事や家庭の鎧を脱いで、一人の男に戻れる場所。
髪を切るだけでなく、そんな「余白」の時間も楽しんでいただければ幸いです。

皆様のご来店を、心よりお待ちしております。